誰もが生きていく中で、自分の体に違和感や痛み、不快感を感じることがあります。
多少のことならば、しばらくほおっておけば、いつの間にか気になくなることが多いと思いますが、なかなか変わらないと不安になると思います。
そこで、今回からはこうした体に現れる不調を整体法から読み解き、解説していきます。
なお、これはあくまで整体力学としての見地からのものであり、医療的なものではありません。
さて、個別の問題に入る前に、そもそも整体法ではどのように体を診ていくのかについてお伝えします。
整体法は体を原因から紐解く
私の所では、紹介で来られる方がほどんどです。ですので、事前にその方が何に悩まれているかは一応伺ってはいますが、そうした情報を通して、気になる所だけを確認したり、処方することはほどんどありません。
むしろ、時にはそうした情報自体が操法を進めていくのに邪魔になることもあります。
本人が訴えることだけでマニュアル的に見てしまうと、本来の原因自体をスルーしてしまい、なかなか変わらないことが多々あるからです。
整体操法では、体を観ることでその原因を紐解いていきます。
まずは、入室時の顔の表情や顔の作り、歩き方や声の張り、座り方等、既にチェックが行われています。そして、私が気になる所にまず手が行きます。そこは本人が不調や違和感を訴える所ではないこともありますが、そこが整体的には本人が示しているところです。たとえば、首がおかしいと言われても、その原因がどこから来ているのかを探ります。あるいは、私が気になる所を確認している中で、
「この人は首のここ(例えば頸椎3・4番)の動きがおかしいな。耳鼻科系に何かトラブルがあるはずだ。」と体を確認することで、その人の問題点を見つけ出していきます。
そのように体を観ていく中で、様々な気づきが現れ、そこで初めてこちらから質問をして聞くことになります。
今の例(頸椎3・4番の変位、可動性が悪い)でいえば、
「耳鼻科系に何か異常感がありますね」
と指摘します。本人は、
「え?なんでわかるんだろう」
と驚かれることもよくあります。
体は正直です。自分の目や手指で確認したことから、
「なぜなんだろう?もしかしてこの方の仕事は〇〇なのでは?」
といったような疑問から、確認のために質問していき、その返事から確証を得て、体の読みがどんどんと進んでいきます。
そうしたアプローチを通して操法が行われることで、単なる対症療法にはならず、本来の原因を紐解くことで体が変化していくのです。
もちろん、その原因を紐解き、変えていくためには熟練した技術が必要です。それが整体操法です。
「自分でできる整体法」のススメ
ただ、操法を行うだけではなく、本人が訴えるような違和感や不調は、元々持っている体の特徴や毎日の生活の中での体の使い方からくるものですから、そうしたための指導も併せて行わなければなりません。
また、不調がある時にその原因となる箇所を自分自身で変えるための「自分でできる整体法」も指導することで、少しでも早く改善することにも繋がります。それは、私が学んできた整体の体操や、私自身が独自に生み出した体操もあります。さらに、蒸しタオル法や部分浴といった温度差を利用した温熱刺激による「自分でできる整体法」もありますが、こうした自分自身で行うものはこのブログ(カテゴリー 「整体生活の知恵)、または「とことこ湘南」のブログ(https://www.shonan-sh.jp/shops/shonanseitai/#shopBlogLink)で紹介したいと思っています。
では、次回からは個別の体の問題について、お伝えしますので、お楽しみに。