整体法で読み解く「体の不調と体の仕組み」
整体では、膝の対処法としていくつかの体操があります。今回はその体操のひとつをお伝えします。
膝に負担がかかっている場合、腰の下がりが顕著です。腰をしっかりとさせる体操も併せて行えばよいのですが、ここでは脚裏を伸ばし、腰を伸ばしていくことで膝の負担を取るのに有効なものです。
1. 「こうもり様体操」
① 仰向けに寝て、膝を立てます。
② 足を持ち上げ、床から離します。
③ 膝の裏側(または腿の裏側)辺りに軽く手を添えます。
両脚を天井方向に軽く伸ばします。この時、膝は多少曲がっていても構いません。
肩や手に力を入れないようにします。
④ 左右どちらかの脚を天井方向に近づけ、腿の裏側を「ゆっくり」「ジワー」と伸ばします。
10~15秒程度行った後、膝を軽く曲げ緩めます。
逆側の脚を同様に伸ばします。
脚の裏側を伸ばす時に、背骨を伸ばすように腰を入れてください(※)。
※ 臍の下を下方に伸ばしつつ、坐骨(お尻の下の骨)を床方向に引きます。
こうすることで、腰椎が床から離れ、腰が入ってくるので、背骨が伸び上がってきます。
以上1セットを2~3回繰り返します。
④を終えたら、肩甲骨の上部を後ろに引きながら手を軽く上げ、両足を床にそっと下ろし、腰を伸ばしたまま脚をすっと伸ばします。
この体操は、脚の裏側を伸ばすことで、下がっていた腰を上げることになります。
その結果、体の中心に力が戻り、脚に流れ落ちて膝にかかっていた負担を緩めることにつながっていきます。