皮膚と腎臓の関係
腎臓は血液をろ過して、水分と一部の不要物を膀胱に送ります。そして、それは小便として排泄されます。
体の水分&体温調整には不可欠の臓器ですね。
暑い時期には、体温調整のため、その作業は主に皮膚にある汗腺から汗として放出されるため、腎臓の作業は過剰に取り入れてしまった水分を捨てることに専念できています。
ところが、季節が徐々に秋、冬へと移っていくのに合わせて、体温調整としての汗による水分放出が減るため、腎臓の水分調整としての役割がどんどん高まっていくのですが、暖かい時期にうまく汗が出ない体ですと、そうした時期にも腎臓が割を食って働かなければなりません。その結果、寒さが強まってくる時期になると、腎機能もかなりオーバーワーク気味になります。このため、腎臓は疲れてきて下垂してきます。
この結果、腎臓に関係する胸椎10番の動きが悪くなり、この周囲の肋骨、筋肉が張り出してしまい、上体全体が下がってきます。さらに上体を支えている腰にもその重しがかかり、腰が落ちてしまうとことで、これを支える脚にまで負荷が及んでしまいます。
この時期に、腰痛が悪化したり、ギックリ腰が現れることもありますが、脚のトラブルもかなり目立ってきます。
この辺りの晩秋から初冬の体については、「とことこ湘南」の湘南整体のブログにさらに書くことになっていますので、そちらも是非お読みください。
こうしたことから、アトピーのような皮膚のトラブルがあると、汗が皮膚からうまく排泄できないため、こうした寒さが訪れる時期になると、そのつけが普通以上に腎臓にかかってくるのです。その結果、「腎臓の下垂 → 腰の下がり → 脚への負荷」といった図式が出来上がってしまうのです。
膝は本来、前後運動としての役割を担っている関節ですが、腎臓の負担によって下に落ちてくる力を支えきれず、そうした力が微妙に膝を外側に押し出すことで、膝に痛みが現れた、というのが今回のケースです。
アトピー性皮膚炎に悩まれる人の中に、こうした膝痛に悩まれることも少なくないのが、今回のケースで少しお分かりいただけたでしょうか。