心の状態と肺の関係
現代人はストレスへの耐性が落ちている
現代はストレス社会とよく言われますが、それは正しくありません。例えば原始の時代の我々の先祖は、絶えず他の野生動物からの攻撃にさらされていました。それ以降も、食物やそれに伴う領地、領土をめぐって起こる争い事、また天候の影響を受けたり、さらには不衛生な環境や暑さ寒さをしのぐ手立ても現代と比べれば雲泥の差があり、疫病に悩まされることもあったはずです。その意味では、死に物狂いのストレスがあったはずでしょう。
にも拘らず、現代人よりも足腰は強靭であり、仮に現代人がそうした時代にタイムスリップでもしようものなら、あっという間に淘汰されてしまうでしょうね。
要は、環境への適用ですが、衛生的で温度変化にも対応できる道具や環境を生み出し、さらにはスマホ一つで何でもできてしまい、結果として寿命は延びたのですが、残念ながら体も心もストレスへの耐性が大きく落ちてしまったのではないでしょうか。
ストレスや心の不安は体に現れる
さて、そうしたストレスは、腰を含めた呼吸器系の状態に現れてきます。緊張すると、肩をいからせ、その力が抜けない状態が出てきますね。何か言いたいことがあるのに、発言できない時もそうなりますね。よく見ると拳を強く握っていることもあるのでは?
不安になると、目にも現れてきます。目が落ち着かずあちこちに飛んだり、あるいは目力がなく頭を垂らし気味にしていたり。さらにストレスに負けてしまい、元気がなくなってくると、肩や胸が落ちてしまい、まさにタメ息しかつけない状態。胸が圧迫されているため、吸う息に力がなく、絶えず浅い呼吸になっています。そして顔も、表情筋が垂れ落ちてきているようになってきます。
今、国の政治家が毎日のようにテレビに映し出されますが、気の毒なほど顔や目の力が無くなっていますね。お気づきでしょうか?特にあの方は・・
不安は必ず呼吸器に現れてくる
現在、この新型コロナウイルスの騒ぎで、世界中の人達が大きな不安を感じています。不安は必ず呼吸器系統と関係してきます。鎖骨、胸骨といった前胸部や肩や肩甲骨、手足末端の力具合、腰やお尻といった箇所は、そうした不安な状態が呼吸器に現れる形で出てきます。
また、腹部にも整体法独自のポイントである「感情抑圧点」や、五臓を現す「臍十字」のポイント、さらにはストレスから自家中毒を起こしてくると、肝臓のポイントでもあり解毒を促す「痢症活点」いった箇所にも現れてきます。そうした所を観ながら操法を組み立てていくのが整体法であり、本来の原因を見極めていくのが正統な整体法といえます。