一日中デスクワークでパソコンと向き合っていると、どうしても手首や指に負担がかかってくるようです。
いつも手先に力を入れていると、そのうち指や手首自体が硬直して抜けなくなり、腱鞘炎のような症状を訴える人も少なくありません。
一方、手首や指に力が入ることで肩にも力が入りっぱなしになります。肩に入った力が次には首を圧迫してくるので、首を支える筋肉群が硬直してきて頚椎を圧迫してしまいます。こうなってしまうと、首から上の問題、例えば耳鼻科系や眼、さらには頭の血行トラブルも招いてしまうと、偏頭痛(片頭痛)などに悩まされることもあります。
皆さんお気づきでしょうか。パソコンの利用では、キーボードを打つ以上に、マウスでの操作が手~首への負担が強まるようです。
実は、マウスはディスプレイに対しての遠隔操作であり、そのため微妙なタッチを要するので、手全体が緊張を強いられます。
これに加え、通常のマウスは真上から手を被せるため、肩から腕全体を内側に絞る状態での作業となるので、手自体の緊張のみならず、胸や首・頭にも少なからず圧迫を加えてしまうのですが、皆さんはこれを体感しているでしょうか?
ここで実験です。
手首を硬直させた状態(つまり緊張している状態です)で、そのまま金庫のダイヤルを左に回すように内側に絞ってみます。
手が固まっている状態で内に絞ると、肘が外に張り出し、肩が上・前側に力を入れてきますね。その結果、胸(大胸筋)に圧迫を加えてきます。
さらに、肩甲骨は腕の上部(=肩)にくっついているので、肩の動きに合わせて外側に引っ張られていき、その周囲の肋骨も外に逃げ出し、このため中に入っていた背骨も外に押し出されてきます。
こうした胸郭の動きと姿勢が、その上に乗っている頚椎の自然なカーブを邪魔してしまい、首にも大きな力を加えてしまうのですね。
こうしたことがこの実験で感じ取れれば、次はこれをいかに解除するかを紐解いていけばいいわけです。